将棋駒多面体の試作|作品を量産できる仕様へ

tdk1986さんが設計した「将棋駒多面体」を、将棋会館で売ってほしいという声を見かけました。ご本人に連絡し、まとまった数量をつくれる仕様を考えてみることにしました。
「量産できる仕様」で検討したこと
たとえば1000個、3000個以上をつくるとしたら。工芸品のような一点ものを、同じ仕上がりで多くの方へ届けるにはどうすればよいかを考えました。
tdk1986さんの元の設計図は、一つながりになっています。その良さを保ちながら量産を考えるには、いくつもの条件を一緒に見る必要がありました。
- サイズを縮小せず、紙面へどう取るか
- 抜き型で加工できるか、レーザーカットにするか
- 郵送費と、納品・保管時の扱いやすさ
- 組み立て時の破損や失敗を減らせるか
- 組み立てるときの作業性はどうか
形が面白いだけでなく、加工、運び方、保管、組み立てまでつながって初めて製品の仕様になります。
同型六個をパズルのように組む
検討の結果、同じ形を6個並べ、パズルのように組み合わせる展開へ変更しました。印刷会社さんに協力いただき、特殊な合成紙で試作しています。
この合成紙は、組み立てるときに破れや剥離を心配せず扱える安心感がありました。パチパチした感じも面白いです。通常の板紙でもつくれます。

どこから組み始めても形にはできますが、元の設計図どおりの順序で組めるよう、差し込み位置に印をつけたほうがよさそうです。こうした小さな案内も、組み立て時の迷いや破損を減らすための仕様検討に含まれます。
まだファーストホワイトサンプル
この記事の時点でできていたのは、形状を確かめるためのファーストホワイトサンプルです。
次に検討する段階だったのは、印刷でつくる意味のあるグラフィック、組み立て説明図、そして包装です。将棋会館での販売も、この時点ではまだ構想でした。
元の設計図と同じ、手乗りサイズです。

立体紙製品の試作については、ペーパークラフト制作と法人発注前ガイドをご覧ください。数量や素材、組み立て方がまだ決まっていない段階でも、紙器設計のお問い合わせからご相談いただけます。
